2013年7月9日火曜日

A.Schacht Ulm M-Travenar 1:2,8/50 R

仕事柄、治療中のお口の写真を撮影する事が多いです。
学生時代は写真部に所属していて、臨床の勉強が始まると、自分でも口腔内の写真を撮ってみたくなり、色々と試しました。
1番良かったのは、PENTAX LX、Dental Macro 100mm f4、リングストロボ、リバーサルフィルムの組み合わせ。
やはり、写真はフィルムで撮るのが1番美しいと思います。
しかし、大学を卒業して、社会に出た頃、デジタルの波が押し寄せて来ました。
私はPENTAXが初めて発売したデジタル一眼レフカメラ、istDを購入。
何故かと言えば、N、C社のフルサイズもありましたが、今までのレンズ資産、ストロボ等のアクセサリーが全て使えない。
更なる多額の投資(3桁超え万円)が必要になります。
加えて、使いたいレンズが1本もありませんでした。

さて、このistD、ダメな所が沢山ありますが、第一世代のデジイチなので...。
ファインダーが....。
LXに慣れていると、ピントが全く分かりません。
ところが、イイ事に、フォーカスエイドという、音とアイコンでピントの合致をお知らせするシステム!
当時は涙モノで感動しました。
PENTAXのレンズであれば勿論使えますが、対応していない社外のレンズでも、ちょっと改造するだけで、この機能が利用出来ます。

で、Dental Macroを使い、撮影を!
..............。
そうです、istDは、APS-Cサイズ。
なので、100mmだと口腔内撮影はかなり厳しい....。
50mmマクロを探しますが、PENTAXのモノは玉数が少なく、中古で見掛けても、意外に高い。
安い海外物で、Carl Zeiss Frectogon 35mm f2.8というレンズをゲット。
なんと20mm程度まで寄れる、超高性能レンズ!
2万円ちょい!!
暫くは、そのレンズを臨床に使用しておりましたが、倍率が高くなりすぎるという欠点と、歯肉の色の再現性がちょっと低い事に気がつきました。

istDも調子が悪くなり(今もですがw)、次なるマクロレンズの条件として、50mm、ダブルヘリコイドで2倍以上の撮影が可能っていうので探すと、ありました、A.Schacht Ulm M-Travenar 1:2,8/50 Rです。
(なんという長い前置き...。)
もの凄く奥目のレンズです。
ドイツの名門、 A.Schacht社のレンズ、今はドンドン値上がりしちゃってます。
他にも100mmのマクロもあります。
仕事ではGXRにEye-Fiのメモリーカードを入れ、撮影後すぐにMacへ転送、歯科用画像管理用ソフトでデジタルレントゲンと一元管理、iPadでプレゼン出来ます。
先日ゲットした黒SPに装着すると、抜群に変態なところがグー。

フィルター口径が49mmなので、PENTAXのメタルフードが装着出来ます。

絞りはプリセット絞りで、フードがあると非常に操作し易くなります。

ダブルヘリコイドで4Xまでの撮影が可能。

最大繰り出しすると、こんな感じ。
もう、ゼブラの鏡胴デザインと相まって、超変態。
作りが良く、剛性感があり、流石、ドイツの名門といった感じ。

無限遠ではこんな感じ。

今では中望遠レンズくらいの長さでしょうか?

絞り羽根が美しい最小絞りf22。

仕事で使うときはf16まで 絞って使います。

黒SPとの組み合わせは、ゼブラの鏡胴、地肌ハゲの本体と相まって、得も言われぬ変態。


このレンズ、色の再現も非常に良く、露出で暴れたりも少ないので、非常に使い易い。
私が買ったときは3万円程度でしたが、今はもうちょっと高くなって、更に、入手が難しいレンズになっています。

仕事以外にも、花の写真とか、もの凄く綺麗に、いとも簡単に撮れます。
お勧めの1本!!

写りについてはこちら





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